今週は「かぼちゃの馬車のサブリース賃料支払い停止」と「コインチェックのXEM不正送金」が世の中をにぎわせました
かぼちゃの馬車
かぼちゃの馬車は女性専用シェアハウスのブランド
東京の駅からちょっと離れた所に共用部分を持たない狭小新築シェアハウスを建てて、利回りを高く見せています
なかなか入居がつかない物件があってサブリース会社の経営が悪化、サブリース賃料の支払いを停止しました
表面利回り7%台に対して銀行借り入れが4.5%ですから、そもそも綱渡りの投資
そこにサブリースの停止、低入居率ですから、投資家は毎月持ち出しになります
さらに恐ろしいのは、狭小な土地に狭小な間取り、しかも建設業者の利益がたっぷり乗っていますから購入価格より積算価格はずっと低い
残債より高く売ることは望めません
売れば持ち出し、売るに売れない状態
シェアハウスという特殊形態で利回りを高く見せて、本来の価値より高い価格で売っていたわけです
なお、これと反対の形態は戸建賃貸
そこそこの広さの土地に1世帯しか入居できないので、一定の利回りを確保するために土地値より安く買えることがある
本来の価値より安く買えれば失敗しにくい投資になります(これ重要!)
コインチェック
2017年1月26日3時頃に国内の仮想通貨取引所コインチェックから時価600億円のNEM(XEM)が不正送金されました
同日11時にコインチェックが気づき、全ての仮想通貨と日本円の出金を停止、23時半から記者会見を開き不正送金されたこと、取引所のセキュリティに脆弱性があったこと、他の通貨も毀損する可能性があることについて説明がありました
仮想通貨は保管場所に困るという記事を1月8日に書きましたが、はやくも現実になってしまい驚いています
「自信がないなら取引所に置いた方がマシ」と書いたんですがダメだった・・・
わたしもコインチェックにリップル(XRP)を保管していましたが、ハードウェアウォレットの納品が間に合い、間一髪、被害を受けずにすみました
だいぶ値下がりしたから痛手は受けちゃいましたけどねw
今は、ハードウェアウォレット Ledger Nano S にリップル(XRP)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)を保管
デスクトップウォレット nano wallet にNEM(XEM)を保管
取引所 Zaifにビットコイン(BTC)を保管
ビットコインの送金手数料が安ければハードウェアウォレットに移すんですけどね・・・
Ledger Nano S は XEMに対応していません
TREZORならNEMに対応しているんですがリップルに対応していない
でもリップルはデスクトップウォレットがない
ということでLedger Nano Sを選びました
1月28日追記
1月28日未明 コインチェックはNEMを保有する約26万人全員に対して日本円で返金すると発表しました!
なんと! ありえないことが起こった! パルプンテっ
補償額は売買停止後の加重平均である1XEM=88.549円
総額460億円
不正送金時より安いですが破格の対応といっていいんじゃないでしょうか
これを好感して仮想通貨価格は軒並み上昇
過去には自社コインを発行して補償した会社はありましたが、日本円で返金するとはスゴイ
補償原資が自己資金だというのもスゴイ
もちろんこれに頼らず、取引しない仮想通貨はハードウェアウォレットやデスクトップウォレットに保管しましょう
プラットフォームのリスク
2つの事件に共有しているのはプラットフォームにリスクがあったということ
資産を預ける先が安全かどうかが大事
サブリースでxx年安心! なんていってもサブリース会社が経営不振になれば反故にされます
海外不動産投資も、数少ない管理会社が経営不振になったり方針変更すれば運営に困る事態になります
シェアハウスや民泊も運営会社の経営状態に影響される。法律の変更リスクもある
銀行の預金は1000万円まで法律で保護されますが、それ以上は保護されない
株式は証券会社預かりだけど株主名簿に名前が載るから大丈夫なのかな
それらと比べると、オーソドックスな国内居住用不動産投資は強い
土地建物は不動産登記されているから盗まれない
運営は数多くの管理会社から選択できるし、自主管理という手もある
ひとつがダメになっても復活する選択肢がある
プラットフォームとはちょっと違いますが、わたしも失敗があります
とある大家塾で紹介された「保険請求に強い代理店」が、代理店契約を解消しました
わたしの保険は代理店がなくなって、全て保険会社直営に変更されました
ただちに困る事態ではないですが、保険請求したいときに保険会社と直接交渉することになります
不利ですね
ひとつのプラットフォームに依存することは危険
依存せざるをえないなら、しっかりリスクを評価しなければならないと気付かされました